笑顔子ちゃん反省会２ [近況]
- 出版社/メーカー: ライオン
- メディア: ヘルスケア&ケア用品
職場で、なんかかびくさいなと思ったら、ヘルプでやってきた同僚の長身イケメンだった。たぶん独身だと思うが、おそらく部屋干し用の洗剤を使ってないのだろう。洗濯物は日光の下にさらすか、手早く乾燥機にかけないと雑菌が繁殖して悪臭が漂うのを知らないのだ。これではイケメンが台無しである。気付いたパートさんも渋い顔。
…なんか書いていて今流行りのステマっぽいが、これは実話だ。
自分のにおいは気付きにくい。すぐ鼻が慣れるからだ。
ちなみに笑顔子ちゃんはワキガだった。
それは置いといて。
あれからその笑顔子ちゃん攻略が何故失敗したかを考えていた。
メールで失敗した要素が多いのではないかと考え、履歴を洗ってみたのだが、どうにも腑に落ちない。
彼氏がいる説にスポットを当ててみた方が納得できると思えて来た。
そもそも、笑顔子ちゃんに彼氏がいるのではと思ったキッカケは、笑顔子ちゃんを含む女子バイト三人の雑談にこっそり耳を立てていた時のものだ。その時の俺は休憩室でうとうとしていたのだが、笑顔子ちゃん含む女子バイトの会話がうるさくて、なかなか眠れなく、聞かざるをえない状況だった。
その中で笑顔子ちゃんが彼氏とのデートコースについて喋っていたのである。おしゃれな喫茶店がどうとか。
なので後にデートに誘った時はダメもと。
二人っきりを警戒する様なメールを寄越したので、それならご破算だなみたいに返信したら、それでも構わないというので「アレ？聞き違いだったのか」と思っていたのだが…。
ベロチューまでやったデート後、数日してから「彼氏いる説」はまた顔を出す。
友達が悪戯で送ったという「私、彼氏いるんです」メールだ。
翌日、対面であわててフォローしてきたが、なぜその前にメールで素早くフォローしなかったのか疑問ではあった。
意を決してカミングアウトしたものの、対面して修羅場になるのを恐れてごまかしたと考えると（まだ色々と不自然な点はあるのだが）スッキリする。
彼氏というのは世界チャンピオンに例えられるそうだ。
それほどアドバンテージがあるということだ。
そのチャンピオンに挑戦し、結果破れはしたものの、巧妙に誘い出し、ベロチューというボディブローを喰らわせ、グラつかせは出来たのだ。まあ善戦したと思う。
「美女に処女なし」
…というありがたい言葉がある。
たまに「美人過ぎて男が敬遠する穴場的な女がいる」なんてこともメディアの恋愛特集で書かれたりするけど、そんなのは誘ってこない男を草食系だからと決めつけて自分のモテなさをごまかす女の戯言と一緒だと思う。美人ごときがハードルになるのなら、不倫も略奪恋愛もこの世には存在しない。なかなか可愛い女の子で彼氏なしというのは難しい。いまどきの男の戦いは常に世界タイトルマッチなのだ。
そう考えると処女厨という考え方は、かなり童貞をこじらせていると言える。俺が笑顔子ちゃんとベロチューだけで終ってしまっていたのも、ちょっと処女厨が入っている。相手はか弱い16歳である。いきなりホテルに連れ込むのはやり過ぎかもしれないと躊躇してしまうが、実際はこないだ中学を卒業したばかりの彼氏がいて、キスはもちろんセックスもしまくりである。男のセックスに対する欲求がどれほどすさまじいものかというのも実感しているはずで、俺の欲求も受け入れられた可能性は確実にあるのである。むしろそこまで出来なかったことで、彼氏よりも男のフェロモンを、女性の子宮に届かせることが出来なかった。それが敗因かもしれないのだ。
童貞をこじらせている男は、チャラい男を敬遠しがちだ。
合コンして、いかにして女性をお持ち帰りするかということに苦心している男たちのことも軽蔑している。しかしチャラくやった方が女性を口説く効率が良いからこそ、男はチャラくなるのである。彼らは大勢の女性を口説き、現実を見たのだ。
童貞をこじらせた熱が見せる女性への幻想。
その真夏の夜の夢から一刻も早く目覚めなければならない。
- 作者: ウィリアム・シェイクスピア
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 1983/01
- メディア: 新書
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